ドーモデス。タツヒコです。
大学の課題や卒論のテーマとして、アニメ・漫画を題材にした論文を書いたことはありますか?
私は選択した授業とゼミの関係で、そういった機会が何度もありましたが、
しかしサブカル系の論文も実際書いてみると、中々難しいところがあるものです。
というわけで今回は...
- レポート・卒論を書く上で抑えるべきことは何?
- サブカル系論文の参考資料は何を採用していい?
- 作品・コンテンツの取り上げ方や方針
- 書く上で意識すべき注意点はなにか?
これらの内容について答えていきます

なおこの手の記事では毎回書いてますが、大学ごとにレポート・卒論の取り扱い方が異なる点に留意していただけると幸いです。
目次
執筆上のルール(手引き)を正確に確認する

大前提ですが、大学に提出するレポート・卒論には必ずルールや手引きが用意されています。
紙のサイズ、ページ数、文字数、行間の幅、フォント、ページ番号の有無、注釈の位置その他etc...
特に卒論に関しては、書いた内容よりも形式を最重要視しているケースがほとんどです。
大学から課せられるレポート類は、社会に出た際の書類作成の練習も兼ねているので、内容以前にまず形式面で評価することがセオリーになっています。
大学生活の集大成である卒論とて例外ではありません。
授業のレポートは多少形式が間違ってても減点だけで済まされると思いますが、卒論に関しては、少しでも指定されたの形式とズレがあれば即刻修正するよう言われます。
期日ギリギリに提出して、チェックしたら形式に誤りが...そしてそのまま間に合わなくなる...
なんて恐れもあるので、しっかりと手引きを確認した上で執筆に取り掛かりましょう。
先行文献は少ないケースが多い

『【考察】漫画やアニメの研究が少ない理由を考えてみる』を投稿した際にも言及しましたが、
漫画・アニメを取り扱った研究論文や先行文献は他ジャンルよりも比較的少ないです。
取り扱うテーマ次第では何とかなることもありますが、
サブカル系のテーマでガッツリ書く場合は、ほぼ確実に資料集めで苦労するハメになります。
私の場合12月中に提出するにも関わらず、10月になっても資料集めに奔走していました(-_-;)
そんな訳で、余分に時間を使い過ぎないようにするためにいくつか対処法を挙げたいと思います。
教授にレクチャーしてもらう
困ったら教授に頼りましょう。
大学の教授は学生よりも専門分野の知識と業界事情に精通している上、現在進行形で何らかの研究をしている方が大半です。
故に文献や資料の一つや二つぐらいは当てはまるものを教えてくれる筈です。
(余程忙しくない限りは...)
ゼミでその分野の教授と知り合いなら、尚更見逃すべくはありません。
特に卒論では大きなサポートになってくれます。遠慮せず聞いてみましょう。
ネット上の記事を資料として使う
大学側が禁止にしていないなら、ネット上のニュース記事を資料として使うことをオススメします。
論文や書籍と違って規模が小さい分単純な情報量では劣りますが、簡単に検索できる上、製作者側へのインタビューや専門家が参加した考察記事を得ることができます。
丁度私が卒論を書き始めた時は『ウマ娘』が世間を賑わしていた頃なので、
『ウマ娘』に関するニュース記事や考察記事が多数掲載されていましたね。
私も期末レポートや卒論を書く上で何度も参考資料として採用させて頂いたことがあります。
一応注意点として、掲示板のまとめサイト(○○速報、○○まとめ系)や個人運営しているブログのような主観や感想メインの記事ではなく、
“ORICON NEWS”とか“ダイアモンドオンライン”、“Animate times”や“産経ニュース”のような、
正規のネットメディア記事を参照するのが大原則です。
アニメ誌・サブカル誌にもヒントあり
「ネット記事が信用ならん!!」「教授からネットの情報に頼るなって言われた...」
そんな方はサブカル系の専門誌を参考にするのもアリです。
書籍として正式に刊行されているので信頼度がネット記事よりも高めなのと、作品の舞台裏に迫るインタビュー記事や有識者同士の対談といった、
専門誌でしか手に入らない情報を参考にすることができます。
有名どころで言えば「ユリイカ」「BRUTUS」「アニメージュ」「Newtype」などが該当します。
一つのコンテンツのみを取り上げた特別マガジン的な書籍でも有効です。
(情報量的にこっちのほうがイイかも)
一つの作品を重点的に取り上げた方が楽

アニメ・漫画をテーマにする上では、一つの作品を重点的に取り上げる手法が楽です。
例えば「作品Aの恋愛観に関する考察」や「作品Bの主人公の成長描写」という具合に、
特定のコンテンツ・テーマに絞ることで話題が二転三転せず、モチベーションも維持しやすいです。
あえて主軸(作品)を指定せず、テーマを浅く広くするのも問題ありませんが、
絞っていない分書きたい内容が行方不明になりやすく、また文章量や参考資料が過剰に増える恐れがあります。
文章量が増えれば当然終わりが遠くなるので、モチベーションを保つのが難しくなります。
私が書き上げた卒論も、どちらかと言えばこの「浅く広い」系の部類にあてはまりますが、予想以上に分量が増え、指定された最低ページ数を20も超過する仕上がりになりました。
ゼミの教授からは「博士論文みたいなことをやっている」と言われましたね(笑)
何はともかく、あまり欲張らずに、何を書きたいのかを見定めたほうが良いと思います。
あくまでもレポート・論文であることを忘れない

これも当然の話ではあるのですが、割と陥りやすい部分でもあるので抑えておきます。
レポート・卒論はあくまでも研究成果を発表するものであり、感想文ではありません。
「~と思った」「~だと感じた」「~と考える」といった感想を表す語尾は基本NGです。
(“あとがき”部分ならOKなこともある)
「~だ・である」「~と言える」という具合にしっかり言い切る表現に揃える必要があります。
あるいは「~ではないだろうか」などの“問い掛け”でも大丈夫です。
語尾も細かく見られることがあるので、手癖で感想表現にしないよう意識したほうが良いでしょう。
作品愛が先行し過ぎるのもNG(簡潔に説明する)
論文に取り上げる作品は、おそらく自分の一番好きな作品を持ってくるかと思います。
それ自体は大変結構なのですが...作品愛が文章に出過ぎるのはあまりよろしくないです。
専門用語を羅列しまくったり、だらだらとあらすじを紹介してしまうとその論文で主張したいことが読み手にイマイチ伝わりにくくなってしまいます。
“誰が読んでも内容と筆者の主張が分かりやすい”というのがレポート・卒論の鉄則になります。
あらすじを紹介する必要がある場合は、できるだけ簡潔に分かりやすく、
専門用語を使うときは注釈などを駆使してスマートに収めましょう。
まとめ

いかがでしょうか。
今回の内容をまとめるとこんなカンジになります。
- ルール(手引き)を確認して形式を間違えないようにする
- 先行文献が少ないなら教授・ネットの情報源に遠慮せず頼る
- 一つの作品とテーマに絞って文章と参考資料の余剰を減らす
- 感想・作品愛が先行するのはNG、あくまでもレポート!!
好きな作品や興味のあるテーマを論文として書くのは楽しい上、非常にやりごたえがあります。
ただ同時にレポート・論文であることを念頭に置かなければ、マイナス評価に繋がる恐れがあります。
これらのコツを活かして、納得のいくレポート・卒論が書ければ私としても幸いです。
今回はここまで、オタッシャデー!!