【考察】漫画やアニメの研究・考察で得られるものは何かを考えてみる

積まれた本を隣に調べ物をする男性 サブカルチャー

ドーモデス。タツヒコです。

前回は漫画やアニメの研究がなぜ少ないのかといったテーマで記事を書かせていただきました。

宣告通り、今回は前回の内容とは真逆のセルフリアクション記事となります。

どうすれば研究考察は広められるのか?

パソコンを前に考え事をする会社員

漫画やアニメの研究考察が少ない、盛んではないのは必要性が無く消費したほうが楽しいからと結論付けましたが、じゃあ逆にどうすれば研究考察は盛んになるのか?

答えは簡単。研究考察で何が得られるかを明確にするです。

唐突ですが皆さんはアルバイトをしようと思い立った際、どんな目的でアルバイトを始めようと思いましたか?

おそらくほとんどの方が「お金が欲しいから」と思ったはず。その次に「社会経験を得たいから」とか「将来的にその仕事を本業にしたいから」など...

何が言いたいかといえば、何かを始めようとした際に何らかの目的・報酬が無ければ人は動かないということです。

漫画やアニメの研究考察も同様に、目的や報酬に値するものが無ければ当然必要性なんて感じられないし、単純に見たほうが楽しいじゃんと考えられてしまう訳です。

ならば何を得られるのか。何の役に立つのか。メリットを提示さえすれば解決出来ると考えた次第です。

研究・考察で得られるものは何か?

コンテンツに対する視野を広げられる

夕日を背景に広大な湖の中をボートで進む二人

視野を広げられるとは言葉の通り。そのコンテンツを様々な視点・観点で見ることが出来るという意味です。

あたりまえの話ですが、漫画やアニメに限らず特定のコンテンツについてあれこれ調べれば、必然的に関連する意見や知識を得ることが出来ます。

「Aという作品のワンシーンには作品Bと似たような構図や描写がなされている」

「キャラクターαは別作品のキャラクターβとこういった共通点があって、こういった相違点がある」

「ある研究者はこの作品を○○と評価しているけど、この研究者は△△って語っている」

...など。(アバウトな例えになってしまい申し訳ありません...)

漫画やアニメの面白いところは様々な視点で語れることです。キャラクター、物語、構図・パース、コマ割り、音楽、ジェンダー、下記で触れますが作品の背景・バックグラウンドなど。

ザックリとその作品全体で考察するのも良いですが、何かしら観点を持って分析してみると新しい発見や知見を得ることが出来ると思います。

舞台背景を知ることが出来る

ミュージカルの赤色の幕

全部が全部...とは言えませんが漫画やアニメは作られた時代の世俗や文化・社会背景を反映する性質があります。

例えば2014年から2019年にかけて連載されていたオクショウ/渡辺静先生の『リアルアカウント』“SNS”をテーマにした漫画です。

2014年...というよりその2,3年前からに日本では丁度「LINE」をはじめとしたSNSが流行し始め、ガラケーからスマートフォンへ次々移行する人が増えましたよね。

“SNSが定着し日常生活で当たり前になった”という背景が『リアルアカウント』には含まれていると言えます。

2018年にアニメ作品として放送された『少女☆歌劇 レビュースタァライト』はアニメ内で登場人物の少女たちが本場顔負けの“ガチ”の歌劇を繰り広げています。

このアニメ作品は製作者インタビューにて「2.5次元ミュージカルの逆をやろう」というアイディアから始められた作品として知られています。

【少女☆歌劇 レヴュースタァライトのはじまり】 ▼木谷高明さん(以下、木谷):傍目から見ると、ガールズバンドの次は舞台と、アイディアとしては単純に感じるかもしれません。 何度か 2.5 次元ミュージカルを見る機会がありましたが、ずっと一つの違和感がありました。髪型や服装で、姿かたちをキャラクターに極限まで近づけることはできても、声を似せるのには限界があります。個人的にはせめて声質くらいは似ていてほしいというのが正直な感想でした。 そこでネルケプランニングの松田さんに相談して、2.5 次元ミュージカルの逆をやりませんかと相談しました。舞台役者と声優を完全一致させることで、これまでと全く違うものを作りましょうと言いました。 最初に舞台をやれば、既存イメージにとらわれることなく、監督・演出・シナリオライター・演者みんなで一からのびのびと作りあげることができる。今までの 2.5 次元ミュージカルとは違うオーラが出るはずだと考えたんです。

(ファン必見! 少女☆歌劇 レヴュースタァライトのすべてーhttps://play.google.com/store/apps/topic?id=campaign_editorial_revuestarlight_v2_jp_games)より

つまりこの作品の背景には2.5次元ミュージカル文化の存在があるわけです。『刀剣乱舞』や『テニスの王子様(所謂テニミュ)』みたいなヤツですね。

このように背景を通してコンテンツ誕生の可能性を探る。あるいはコンテンツを通して社会背景を知る。その力が漫画やアニメには含まれているのです。

論理的に作品を分析することが出来る

モニターを前に三人で分析する様子

漫画やアニメを読んだり見たりしている方は一度はこう考えたことはありませんか?

「なんでこの漫画は売れているんだろう?」「なんでこのアニメは面白いんだろう?」と。

このようなコンテンツの評価には研究考察を通した論理的な分析が最も有効だと言えます。

研究考察では個人の主観や好みは除外され、可能な限り客観性に沿った意見が求められます。昔大学でレポートや論文を書いた人は覚えがあるのではないでしょうか?

好みや主観で物事を評価しても、それは批評・評価ではなく、ただの感想にしかならないからですね。

「この漫画売れているみたいだけど、オレには合わない。だから駄作!」

「私の好きな声優が出演していないからこのアニメはつまらない!」

...大袈裟でしたかね?ともかく、もしこれが個人の感想だったらまだ良いかもしれませんが、好みに左右されている時点で正当な評価とは呼べませんよね。

「この漫画は売れている。なぜならaやbの要因が考えられるからだ」

「このアニメはストーリーは良かったが、明らかな致命的な作画ミスがあった。だから賛否両論な結果になった」

こういった具合に論理的に検証することでそのコンテンツの正当な評価に繋がると言えます。

“100%客観的な見方”というのは難しいかもしれませんが、単なる「好き嫌い」よりも説得力を持たせた意見が作れるのではないでしょうか。

おわりに

いかがでしょうか。前回の記事へのある種の反証的な内容で書き進めました。

漫画やアニメの文化が今日まで発展して来たのも、作り手の方々が社会状況や先代の作品を日々分析し、研鑽を積み上げてきたからだと思います。

故にただコンテンツとして消費するだけではなく、少し分析することで様々な発見が得られることが出来ると私は信じています。

今回はここまで。オタッシャデー。

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