ドーモデス。タツヒコです。
大学生の方々は卒論を書くことになった際に、「何をいつすればいいんだろう?」と思ったことはありませんか?
書く内容、参考文献に使う資料収集、下書き作業などなど、卒論はやることが多いものです。
しっかりと順序を決めないと、思うように書き進められなくなってしまいます。
というわけで今回は...
- 卒論を書く前に計画すべきことは?
- 何月までに何をしておくべきか?その目安は?
- 卒論を制作する上でのコツやアドバイスは?
これらの内容について答えていきます。
目次
卒論・卒業制作は“計画性”が大事

以前の記事でも解説したかと思いますが、卒論は約1年かけて行う長期的な作業になります。
その都合上、行き当たりばったりなやり方では十中八九詰みます。
よって、どのジャンル・分野・学部学科であっても提出までの計画をしっかり考える必要があります。
各月ごとに何をすべきかを解説
では卒論を製作する上でどのような計画を立てて進めていくべきか、
各月ごとにやっておくべきこと・コツ/アドバイスをまとめていきます。
(絶対にこうしなければならない、というわけではないので参考として見て頂ければと思います)
3~5月:卒論で書く“テーマ”を決める

まず最初に決めるべきなのは卒論のテーマ。これがないとそもそも書き始められません。
自分が指定したテーマにより調査の規模や対象が変わりますし、場合によっては「卒論計画書」なるプロットを提出し、許可を得る必要があるそうです。
少々大袈裟な気もしますが、テーマ=その論文の全てと思って慎重に検討しましょう。
とは言え、いきなり具体的な方向性を決めるというのは中々酷な話...
なので下記の通りに進めていくと良いと思います。
- まずザックリとジャンル(研究分野)を決める
- そのジャンルに関するキーワードを思いつく限り挙げてみる
- 挙げたものの中から自分が最も関心のあるものor最も書き易そうなものを選択する
- 選択したキーワードを調査し、疑問点(問い)を考えてみる
例:(1)アニメに関する論文が書きたい(あるいは具体的な作品・コンテンツ)
(2)関連キーワードを挙げる(キャラクター/声優/二次創作/メディアミックスetc…)
(3)キーワードを選択(“メディアミックス”を選択)
(4)疑問点を考える(何故アニメのメディアミックスは行われるのか?/効果・実績は?)
ここで注意しておきたいのがそのテーマはあくまでも暫定的なモノ、つまり(仮題)というヤツです。
何故なら調べる内に新事実が明らかになったり、方向性が変わる可能性があるからです。
最初から「○○は××だから△△に違いない!!」みたく結論ありきな心構えで臨もうとすると、帰って行き詰まる恐れがあります。
もう一つのコツとしては、難しく考えすぎないこと。
以前の記事でも書いた通り、卒論ではオリジナリティや新しい知見が求められます。
しかしそれは“誰も知らない全く新しい発見”といった壮大なものである必要はありません。
少し観点を変えたり、既存の論に対する異論でもオリジナリティは十分確保されています。
自分のできる範囲内で、オリジナルの回答を見つけてみましょう。
5~7月:資料集め&タイトル案を考える

書きたいテーマと方向性が決まったら、早速資料集めに移りましょう。
卒論で自分の主張を立証するには、裏付けが必須です。その裏付けの最たるものが、他者が過去に公開した論文や書籍になるかと思います。
資料集めのコツはズバリ、「質を気にしつつ、選り好みをしない」ということです。
「いやいや矛盾しとるやんけ!!」
と言う方もいらっしゃるかと思うので、もう少し具体的に言わせてもらうと、
“一定の水準を満たしているものであれば、片っ端から集めろ”ということです。
ここで言う一定の水準というのは以下の通りになります。
- 著名な研究者/教授が書いた論文・書籍
- 特定のジャンル専門の雑誌(マガジン)
- 大学の図書館に蔵書されている資料全般
- 国立国会図書館/国立国会図書館デジタルコレクションで閲覧できる資料全般
- インターネット上で公開されているリポジトリ登録の論文
- インターネット上で公開されているニュース・インタビュー記事
(ただしまとめサイト・ブログ・非公式ファンサイトなどは除く)
卒論に使用した文献類は最終的に「参考文献」として論文の末尾にまとめることになりますが、
文献は基本的に数が多ければ多いほど良いとされます。
ほんの少しでも参照したり、全体は見てなくても一部分だけ引用だけなどで使ったりした時でも資料として含めてしまいましょう。
(むしろ参考文献にしないとマズい)
とは言え、いつまでも資料集めに現を抜かすわけにもいかないので...
遅くても9月末までには完了させるのを目標にしましょう。
そして資料集めと並行して論文のタイトルも考えておくと良いと思います。
タイトルはその論文が一目で何について書かれているのかが分かる内容でなければなりません。
極端な例ですが、『源氏物語』に関する卒論を書いたにも拘わらず、「経済原論Aに関する考察」みたいなタイトルではお話になりませんよね。
自分が選択したテーマのキーワードを必ず含め、もし長くなりそうだったら副題を設けてみるなどして、できる限りシンプルなものにしましょう。
7~10月:資料を基にフォーマット(文章の型)を作る

さて、卒論の資料を集めて考えをまとめたら早速下書き...と行きたいところですが、
その前に下書きの下書き、文章のフォーマット(構成)を作る必要があります。
先述の通り、卒論は1年かけて行う長期的な執筆作業です。
大学によって課せられる分量やページ数はバラバラですが、いずれにせよかなりの量になることは避けられません。
故に事前に文章の全体像を組み立てておかないと、書きたい内容がうまくまとめられない事態に陥ってしまいます。
例として、以前の記事で提供したのと同じものを掲載します(↓)
- タイトル(+副題)
- はじめに
- 論文の目的の説明
- トピック/概要(1~3章の構成の説明)
- 1~3章
- トピック/概要(その章で一体何を説明・証明したいのか)
- サブ(第〇節のように章を構成する内容・セクション)
- おわりに
- 注釈
- 参考文献リスト
これ以外にもフォーマットが用意されているならもちろんそれでも良し。
とにかく自分の頭の中だけで文章を構成しようとすると確実にこんがらがってしまいます。
フォーマットに書く予定の内容を当てはめてみて、全体を俯瞰してみた際に違和感が無いような構成を目指しましょう。
これもあまり時間を掛け過ぎても仕方がないので、
構成ができ次第、早めに下書きに移っても良いと思います。
10~12月:下書き&清書作成に取り掛かる

フォーマットが完成したら、今度はそれを基に下書きの執筆に移りましょう。
下書きとは言いますが、内容が良ければそのまま清書として扱う可能性もあるので、実質清書を書いてるのと大して変わりません。
下書きだからといって適当に書かず、それだけで提出できるように慎重に書きましょう。
さて、ここで一番注意すべきなのは内容...
ではなく文章の語尾や文節、フォントといった形式(書式)になります。
以前の記事(ry)の通り、大学生の書ける内容は4年間で得られる知識や学びに限定されるため、
論文の質よりも形式面にウェイトが置かれるようになります。
卒論制作前には大学側が執筆上のルールをまとめた手引きのようなものが公開されますが、
それらに書いてある内容をよ~く確認した上で執筆に取り掛かってください。
特にページ数と提出期限に関しては絶対厳守です。
何かしら不備が見つかると容赦なく突き返されるので、何があっても対応できるように時間に余裕を持って取り組みましょう。
また必ずしも最初から書き始める必要もありません。自分が書き始められそうな箇所から少しずつ、前後の関係に注意した上で執筆しましょう。
12~1月以降:清書に不備が無いかを確認し、提出

下書き・清書が完成したら提出の準備を始めます。
大学ごとに提出方法が異なるので手引きを確認した上で取り掛かりましょう。
一般的に卒論の提出方法は以下のものになります。
- 担当窓口に提出
- データファイルの提出
- メール上で提出
- 大学へ郵送
基本的に窓口提出が主流ですが、最近はコロナの影響でWebサイトを介した提出方法も採用されているそうです。
窓口提出の場合、ページ数分印刷を行い指定された専用のファイルに綴じて直接提出することになります。
印刷代を自費で出す必要があり、綴じる作業も原則自分で行います。
当然印刷に不備があれば最初からやり直しです。
実際私はページ表記が反映されず二十数枚分を印刷し直すハメになりました(-_-;)
一方データ提出の場合、窓口提出と違って印刷代が掛からない上ネット環境さえあればどこからでも提出ができます。
印刷代が掛からないのと、わざわざ大学に足を運ぶ必要も無く窓口提出よりも楽です。
しかし“データ”ということもあり、破損したり消失してしまうリスクがあります。
「Word」や「Google ドキュメント」などを使って執筆する場合は必ずバックアップや予備のデータを確保しておきましょう。
そして最後に注意すべきが既に述べた提出期限。
提出形式問わず、1分1秒たりとも遅れたらアウトです。
特に郵送で提出する場合は自宅と大学の距離を考慮し、遅くても3日前には郵便局に出すようにしましょう。
とにかく是が非でも間に合わせるようにして下さい。
まとめ

いかがでしょうか。
今回の内容をまとめるとこんなにカンジになります。
- 卒論はしっかり計画を立てないと詰む。
- テーマはザックリと決めてかつ難しく考えすぎないこと。
- 資料は少しでも使えそうだと感じたら即採用。
- 文章のフォーマットを立てて違和感の無い構成を目指す。
- 下書き≒清書だと思って書き進める。
- 期限には何が何でも間に合わせる。
卒論の記事は今回で3回目になりますが、正直同じことを毎度のごとく書いているような気がします。
しかしそれはその情報のウェイト(重要度)がそれだけ大きいという証。
他の記事でも同じようなことが書いてあったら、それは意識したほうが良いんだなと思ってください。
これから卒論を書く4年生も、そうではない3年生以下の学生も、自分の納得がいくような卒論制作ができることを勝手ながら願っております。
今回はここまで、オタッシャデー!!