Youtuberを目指す方の大半は広告収入が目的だと思います。ゆっくり界隈でも収入を得ている実況者は大勢いますが、YMM4は商用利用しても良いソフトウェアなのか一度は疑問に思うところ。
という訳で今回は...
- YMM4に利用規約・ライセンスは存在するのか?
- YMM4で収益化動画は作れる?
- 商用利用に必要なライセンスとその費用はいくら?
これらの内容について解説していきます。

ドーモ皆さん、タツヒコです。
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目次
YMM4自体の規約やルールは“1つ”だけ

まずYMM4自体のルールですが、基本的に1つだけです。
それは“ニコニコ動画に作品を投稿した際、親作品ID(nc236011)を登録する”こと。これ一点のみになります。
原則として概要欄のクレジット表記や、饅頭遣い氏に連絡・許諾を取る必要はありません。
収益化・商用利用に関しても、特段制限は設けられていません。
ただしYMM4に内蔵されているゆっくりボイス(Aquestalk)や、第三者制作の立ち絵・外部ソフトを利用する際はそれぞれ規約に従う必要があります。
以下順を追って説明していきましょう。
本命はAquestalkの規約・ライセンス

YMM4の規約周りで最もウェイトが掛かるのは、株式会社アクエストが提供するAquestalkになります。
言わずもがなYMM4はゆっくりボイスの入力・出力に長けた編集ソフトであり、YMM4を使う上でAquestalkの存在は無視できません。
で、そんなAquestalkの規約ですが、Youtubeで広告収入を得る場合や、企業宣伝等の商用利用する際は有償の使用ライセンスを購入する必要があります。
YMM4商用利用時に必要なライセンスの種類・個数

商用利用に必要なライセンスですが複数用意されており、使い切り型と買い切り型の2種類があります。
- 使用ライセンス(商用コンテンツ向け):6380円
Aquestalk1,2,10全てに適応される使い切り型のライセンス。有効期限は1年。下記の個別ライセンスよりも安価で済むが、継続して利用する場合は追加で購入する必要がある。
- Aquestalkライセンス1,2,10 使用ライセンス:各6380円(合計19,140円)
1,2,10毎個別に分かれている永年ライセンス。いわゆる買い切り型であり、YMM4の仕様上3つ全て購入しなくてはならない。また10に関してはYMM4の設定画面からライセンスキーを登録する必要がある。
お試しでYMM4を使う際は1年限定の商用コンテンツ向けライセンスがオススメですが、
2~3年以上の長期利用する目的がある場合は初期費用が嵩みますが、個別の永年ライセンス×3の購入が良いと思います。
そして注意点として1つ。饅頭遣い氏のサイトにも書いてありますが、
YMM4を利用する際にゆっくりボイスを一切使う予定が無いとしても、YMM4を商用利用する際は必ず上記のライセンスを購入することになります。
もしYMM4でゆっくり実況以外の利用(ボイロ実況やAviUtlの代用)を主軸に考えている場合、Aquestalkが含まれていないLite版の導入を検討しても良いと思います。
ライセンスの購入・詳細は下記リンクを参照下さい。
個人利用ライセンス(無償利用)の対象範囲
「無償で利用できる場合はどんな条件を満たしている必要があるのか?」
そう考えた方もいらっしゃるかと思います。
Aquestalkには無償利用に当たる個人利用ライセンスというものが別途指定されており、主に以下の条件・ルールが当てはまります。
こちらも外部リンクを掲載しますので、詳細は各自でご確認下さい。
- 個人利用のみ
- 直接・間接問わず営利目的ではない
- 個人事業主・会社/企業・学校等の教育機関での利用は対象範囲外
- 個人利用ライセンスの対象者が該当ソフトウェアやアプリケーションを使用する際、使用報告やライセンスの追加購入は不要
- Aquestalkを使ってフリーソフト等を開発する際は“開発ライセンス(手数料1980円)”を購入する必要あり
- 開発ソフト頒布時は事前にアクエスト側に許諾を取った上で、“個人利用における無償配布規定(公式サイト参照)”に則った上で提供する必要がある
補足:東方Project関連の立ち絵・コンテンツを利用する場合
(https://www.youtube.com/watch?v=yib_KiAoXVM&t=23s)
ゆっくり実況を作る上で『東方Project』の素材を使いたい方は大勢いらっしゃるかと思います。
実際Youtube・ニコ動で活躍しているゆっくり実況者の多くが、東方関連の立ち絵や世界観を動画内に反映させています。
代表的なもので言えば、“ゆっくり霊夢”と“ゆっくり魔理沙”が良い例でしょう。
こういった東方関連のコンテンツを動画で採用する際は、東方Project並びに上海アリス幻樂団が定めた公式ガイドラインに準拠する必要があります。
饅頭系の素材の場合、上に加えて素材制作者が定めたルールにも従わなくてはなりません。
詳しいことは見出し上記の動画の他、“nicotalk&キャラ素材”内掲載の※「キャラ素材の規約」、
“東方よもやまニュース”記載の「東方Projectの二次創作ガイドライン」「動画配信サービスへの投稿に関するガイドライン」を参照ください。
※nicotalk&キャラ素材以外の立ち絵素材に関しては各々制作者に連絡するか、規約・ルール記載の専用ページがあればそちらに準拠して下さい。


捕足2:サードパーティー製の外部ソフトを利用する場合

YMM4と提携している外部ソフトを使用する際は、Aquestalkとは別にそれぞれ規約に従う必要があります。
大半が音声合成ソフトになりますが、それぞれ有料・無料やライセンスの有無等で個別にルールが敷かれています。
- よみてのれゐ:商用利用可(商用ライセンス必須)/国内の同人製作のみ
- VOICEPEAK:商用利用可/再配布・販売不可
- ITVOICE:商用利用可(クレジット表記必須)/再配布・販売不可
- SHAREBOX:商用利用可/作成した音声ライブラリを任意で配布することも可
- KuchiPaku:指定なし/ダウンロードファイルにライセンスが同梱
- f2ft:指定なし/無断転載・再配布は不可
- LMROID:商用利用不可(クレジット表記必須)/再配布・販売不可
- CoeAvatar:商用利用可(個人のみ)/キャラクターガイドラインも存在
- Coefont:商用利用可(有償プランに加入)/アリアル・ミリアルに限り無償で利用可
- A.I.VOICE:商用利用可(商用ライセンス必須)/音声素材の再配布は禁止
- COEIROINK:商用利用可/音声・立ち絵の二次配布は禁止
- OPTPiX SpriteStudio:商用利用可/直近会計年度によりライセンスが異なる
- VOICEVOX:商用利用可(クレジット表記必須)/キャラ毎に規約が異なる
- CeVIO AI/CeVIO CS:商用利用可(クレジット表記必須)/キャラライセンスも存在
- 唄詠:クリエイティブコモンズ(CC BY-NC-ND 2.1 JP)/商用利用は要相談
- Google Cloud Text-to-Speech:商用利用可(有償)/クレジットカードの登録
- Amazon Polly:商用利用可(有償)/クレジットカードの登録
- Microsoft Azure Text-to-Speech:商用利用可(有償)/クレジットカードの登録
※各ソフトの規約・ライセンス詳細は公式サイト等を参照ください。
ほとんどが商用利用可ですが、規約内容が事細かく分かれています。
自分が使いたい外部ソフトの規約はしっかりと把握しておくと良いでしょう。
まとめ
最後に今回の記事のまとめになります。
- YMM4で収益化動画の作成・編集はOK
- YMM4自体の利用規約はニコニコ動画の親作品登録のみ
- 商用利用時はAquestalkの有償ライセンスが必要
- 東方系の素材は公式ガイドライン&キャラ規約に準拠する
- サードパーティー製ソフト利用時はそれぞれの規約に従う
無料で始められるYMM4ですが、関わる企業やクリエイターが多い関係上規約・ライセンス周りは思いのほか複雑だったりします。
動画投稿する際にトラブルが起きないよう、事前に調べて対処しておきましょう。
今回はここまで、オタッシャデー!!